こんにちは。
今回はどのような人が障害年金を受給できるのか?
といったテーマでお話したいと思います。
障害年金ってどんな制度?
・障害年金は、日本の公的年金制度のひとつです。
※老齢年金・障害年金・遺族年金があります。
・病気やケガによって、日常生活や働く事に支障が出るような
障害を負ってしまった場合に、もらうことができる年金です。
・「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があり、
病気やケガで初めて診療を受けたときに加入していた
年金制度によって、もらえる年金が変わります。
この初めて診療を受けた日のことを「初診日」と言います。
障害年金制度はこの初診日が大変重要になってきます。
説明の中でも何度か「初診日」という言葉が出て来ますので
注意してお読みください。
・障害年金は病名やケガ名ではなく、状態によって判断されます。
ほとんどすべての病気やケガが対象になります。
※うつ病や発達障害など精神・知的障害も対象です。
・収入があってももらえます。
・障害者手帳とは異なる制度のため、同じ等級とは限りません。
・設定には多くの基準があり、ここが難しい制度となっています。
<障害基礎年金と障害厚生年金>
・2階建て年金と呼ばれ、「障害基準年金」が1階、
「障害厚生年金」が2階の制度となっています。
・国民年金の加入期間に初診日がある方は「障害基礎年金」がもらえます。
該当するのは1級と2級の障害等級の方です。
・厚生年金の加入期間に初診日がある方は「障害基礎年金」に加え、
「障害厚生年金」がもらえます。
障害厚生年金は1級、2級、3級まで該当しますので
障害厚生年金3級の方は、障害厚生年金だけがもらえることになります。
※加給年金はありません。
配偶者の方やお子様など扶養されてる方がいる場合は、扶養手当という位置付けで
加給年金であったり、加算額が追加されたりします。
☆1図挿入 (3:19)
障害等級 | 障害基礎年金(定額) | 障害厚生年金(報酬比例) |
1級 | 約98万円 | 約82万円 |
子の加算:約22万円 | 配偶者の加算:約22万円 | |
(3人目から約7万円) | ||
2級 | 約78万円 | 約66万円 |
子の加算:約22万円 | 配偶者の加算:約22万円 | |
(3人目から約7万円) | ||
3級 | なし | 約66万円 |
(最低保証額約59万円) |
平均標準報酬額40万円で加入期間25年未満の場合
障害年金の金額のイメージを作りやすくするために以下を参考にしてみてください。
・(パターン①)国民年金の場合
国民年金に加入
夫(40歳・自営業)、妻、子供2人(16歳・11歳)
・夫が障害等級2級に該当した場合の年金額
夫 障害基礎年金 約78万円
妻 加算なし
子① 子の扶養手当 約22万円
子② 子の扶養手当 約22万円
合計 約122万円
・(パターン②)厚生年金の場合
厚生年金に加入
夫(40歳・会社員 平均報酬月額30万円)
妻、子供2日知(16歳・11歳)
・夫が障害等級2級に該当した場合の年金額
夫 障害基礎年金 約78万円
障害厚生年金 約50万円
妻 妻の扶養手当 約22万円
子① 子の扶養手当 約22万円
子② 子の扶養手当 約22万円
合計 約194万円
障害等級が3級に満たないという場合は障害手当金という制度があります。
・厚生年金の加入期間に初診日がある方
・初診日から5年以内に治っていること
※症状が固定化してこれ以上回復しない状態
・治った日に障害厚生年金を受け取ることができる状態よりも軽いこと
※障害等級4級以下
・障害の状態にあること
・支給金額は障害の状態によって異なる
障害年金がもらえるのはどんな人?
障害の状態と年齢
・日常生活に著しい支障があるため、他人の介助をうけないと
ほとんどの事ができない状態の人(1級)
・日常生活に制限が必要な程度の状態で、必ずしも他人の介助を
似つ用とはしないが、一人では日常のごく簡単な作業しかできない状態の人(2級)
・働く事が大幅に制限されたり、働く時周りに様々な配慮をしてもらわないと
働けない状態の人(3級)
・20歳~64歳の方 ※65歳以降も更新は可能です
少し具体的に説明します。
1級 ・両眼の視力の和が0.04以下
・両耳の聴力レベルが100db以上
・両下肢の機能に著しい障害を有する
2級 ・平衡機能に著しい障害を有するもの
・そしゃくの機能を欠く
・一上肢の機能に著しい障害を有する
3級 ・精神又は神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、
又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害
※ここに記載しているものはごく一部の例になります。
それぞれの障害等級の詳しい状態は
日本年金機構ホームページ
国民年金・厚生年金保険 障害年金認定基準
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/ninteikijun/20140604.html
をご覧ください
障害年金をもらう3つの条件
①初診日において年金制度に加入していること
②障害認定日に障害の状態にあること
③保険料を納付していること
①初診日要件
・初診日とは
障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師等の診療を受けた日
・同じ病気やケガで病院が変わった場合は最初の診察を受けた日が初診日となる
・初診日に加入していた年金制度でもらえる年金が変わります。
※障害年金では、初診日の確定が最も重要!!
②障害認定日要件
・障害認定日とは
障害の状態を定める日のこと
初診日から1年6カ月を過ぎた日、または1年6カ月以内に症状が固定した場合はその日
※例)腕を切断した場合など
・障害認定日に、障害等級1級から3級のいずれかに該当していること
※障害の状態が軽くても、その後重くなったときは、障害年金をもらえる場合があります
③保険料納付要件
・初診日がある月の2ヶ月前までで、保険料の未納期間が3分の1以下であること
又は
・初診日がある月の2カ月前までの直近1年間に保険料の未納期間がないこと
※いずれも初診日の前日までの納付が対象
だれに相談したらいいの?
相談できる公的機関
・「ねんきんダイヤル」 ※電話相談
TEL:0570-05-1165
・年金事務所
・街角年金相談センター
・役所 国保年金課 ※国民年金の場合のみ 等
専門家に相談する
・社会保険労務士に相談
年金を代理請求できるのは社会保険労務士だけです
・社会保険労務士に相談するメリットは?
①様々な案件をもとに的確なアドバイスがもらえる
②障害の状態を正しく伝える・表現するためのアドバイスをしてくれる
③難しい手続きを任せられる
最後に(まとめ)
わたしは社会保険労務士さんに相談し、依頼しました。
書類を作成するにあたり、記入すべき内容を教えていただいたり、
資料なども代行して取り寄せてくださいました。
一人で書類を作り申請するのも可能ですが、伝えたい事のポイントを押さえて書類を作成したりするのには
社会保険労務士さんのアドバイスがあった方がスムーズな場合もあります。
社会保険労務士さんに支払う報酬は、
「障害年金の審査に通ったら支払う」
という契約をしてくれるところが多々ありますので、依頼するのもいいかもしれませんよ。
一人で悩まずに相談できるところに話してみてね!